履歴書やエントリーシート(ES)で必ず聞かれる項目の一つである志望動機。
新卒就活の方は2,30社とエントリーする方も少なくないでしょう。
自己PRやガクチカはある程度使いまわすことも可能ですが、志望動機は1社1社考えないといけなくて大変ですよね。
履歴書(ES)提出後に行われる面接では書かれた内容を基にして進行することが多いです。
そのため、履歴書(ES)の提出時点で仕上げておく必要があります。
本記事では志望動機がなかなか進まないと悩んでいる方やこれから志望動機を書き始めるぞ!といった方に向けて読みやすく、企業に伝わる志望動機の書き方について解説します。
志望動機に企業が求めるポイントは?
最後まで読ませる文章を意識しよう
□必ず結論→根拠(背景)の順で述べること
□読み手が理解しにくい専門用語は控える
□規模感や成果は数字を用いて具体的に
□重複した文章はまとめて簡潔に
□外来語のカタカナ表記には注意
志望動機を書くコツを押さえよう
人が組織に惹かれる4要素に分類して考える
□理念
□事業・業務
□人材・環境・社風
□待遇・制度
提出前にはチェックを忘れずに
まとめ
志望動機に企業が求めるポイントは?
「企業は志望動機から何を読み取りたいのか?」という視点を持っておくとより伝わりやすい文章や題材を選択できます。
重視しているものは企業ごとに異なりますが、主に下に挙げるものでしょう。
・当社でどんな仕事がしたいか、仕事内容を具体的に理解しているか(業務内容)
・仕事でどんな成果をあげたいか、どんなキャリアプランを描いているか(キャリア)
・当社で働くことに興味をもったきっかけは何か(きっかけ)
・なぜその業界を選んだか、その中でも同業他社ではなく当社なのか(企業研究)
この項目で特に重視されるものは「どんな仕事をしたいか」「どんな成果をあげたいか」の2点です。
入社したら仕事に対して給料をいただくので、その仕事内容を理解した上でどんな成果をあげて会社に貢献する意識があるかを明確に伝えることが必要になります。
またOB訪問やインターンシップなどに参加した方は「きっかけ」や「なぜ同業他社でなく貴社なのか」という目線で書くことも有効です。
上記に挙げたすべてを書く必要はないですが2, 3個取り上げて書くと望ましいです。また、面接の際に聞かれることが多いため記載していなくても答えられるように考えておくと良いでしょう。
最後まで読ませる文章を意識しよう
人気企業の採用担当者は何千もしくはそれ以上の履歴書(ES)を読まないといけません。
そこで重要になってくるのは文章の読みやすさです。
話す順序が煩雑であったり、本筋と離れた内容を長々と書かれている文章では読む気が無くなってしまいます。
これは志望動機だけではなく自己PRなどにも通じます。5つのポイントを心掛けて作成しましょう。
ポイントその1 必ず結論→根拠(背景)の順で述べること
これが一番重要です。先程述べた様に、採用担当者は1人1人の履歴書(ES)をじっくり読み込む時間はありません。
そこで最初の一文で興味を持たせることが大事となります。特に結論が最後になる起承転結な文章は就活の文章としては好ましくありません。
いくら内容が素晴らしくても読み手に興味を持たせなければ最後まで読んでくれないかもしれません。
結論から書くと「貴社の理念に共感しました」など誰にも書けるような文章になりがちです。そこでその根拠や背景には実体験を踏まえるとありきたりなESにならず良いでしょう。
教育業界の例
起承転結の順で書いていた文章を結論から書き始めることで志望動機の主張が分かりやすくなります。
ポイントその2 読み手が理解しにくい専門用語は控える
特に専門用語が多く研究内容を話す機会が多い理系の方にありがちです。いくら志望業界が近くとも、だれが読んでも伝わるように工夫しましょう。
メーカー業界例
理系の方で研究の内容について触れる場合は指導教員に見てもらうことをおすすめします。
ポイントその3 規模感や成果は数字を用いて具体的に
特に根拠や背景でアピールしたい実績がある場合、具体的な数字を盛り込みましょう。数字を出すことで読み手にイメージさせやすくなります。
ポイントその4 重複した文章はまとめて簡潔に
限られた文字数で相手に情報を伝えるためには重複した文章は削除しましょう。
例えば
「部活動のキャプテンとして部員をまとめた経験を活かしたいです」
「リーダーシップを活用して貴社に貢献したいです」
この2文はどちらもリーダーシップをアピールするものです。これらを
「部活動のキャプテンとしての経験からリーダーシップを活用し、御社の事業に貢献したいです」
などとまとめると簡潔な文章になります。
ポイントその5 外来語のカタカナ表記には注意
外来語のカタカナ表記には注意が必要です。
まず略語は使用しないことです。例を挙げると
×バイト→〇アルバイト
×コンビニ→〇コンビニエンスストア
などです。
また、×コミニュケーション→〇コミュニケーションといったスペルの表記違いにも気を付けましょう。
カタカナ表記は使用しても良いですが、なるべく使わない方が良いです。
なぜならコンセンサス→合意、イニシアチブ→主導権のように日本語に置き換えることで、文字数の削減になる場合が多いからです。
ESでは200, 400, 600文字と文字数制限が設けられていることが多く、中には100文字と少ない場合もありますので状況に応じて使い分けましょう。
志望動機を書くコツを押さえよう
履歴書(ES)を書く際の基本を押さえたところで実際に志望動機を書くポイントについて説明します。
志望動機に何を書けばいいか分からなくて悩んでいる人が多いと思います。ですが、応募しようと思っているということは何かしらその企業に対して興味のあるポイントがあるはずです。
自分が企業に対してどこを魅力的に思って応募したのかを分析することで要点が整理されるはずです。
人が組織に惹かれる4要素に分類して考える
あなたが企業に対して魅力思っている要素が見えてくるとそれを軸に書きやすくなります。
ここでは人が組織に惹かれる4要素に分類して紹介します。4つの要素とは
「理念」「事業・業務」「人材・環境・社風」「制度」
です。具体例とともにご紹介します。
理念
これは企業が掲げる理念や方針を指します。
企業のHPなどに記載されているのでチェックしてみるといいかもしれません。
この要素はありきたりな文章になりやすいので「なぜ興味を持ったか?」まで考えが整理されているとオリジナリティのある文章になります。
事業・業務
これは企業が行っている事業や業務内容に関することを指します。
「こんな仕事がしたい」「こういう業界で働きたい」と考えてる方はこの項目を軸に考えると良いでしょう。
人材・環境・社風
その企業の雰囲気やそこで働いている方などを指します。社風は企業ごとに異なるので競合他社との差別化としてこの点を挙げるのも有効でしょう。
インターンシップなどの企業開催のイベントに参加した方はこの視点でアピールするのも良いかもしれません。
待遇・制度
企業の福利厚生や勤務地などの待遇面を指します。
給与が良いからという理由だけでなく、その待遇や制度を活かしてどう企業に貢献していくかという説明もあると良いでしょう。
応募企業に対して魅力に感じてる点を書き出して、先程紹介した4つの要素に当てはめてみましょう。
きっと志望動機のきっかけとなるものが見つかるはずです。きっかけが見つかればそれに準ずる根拠や背景(実体験)について考えてみましょう。
自身の体験談を背景に用いることであなたらしい文章を作成できるはずです。
さらにこの要素は2つ3つ入れるとオリジナリティが出ます。
このように組み合わせると志望理由だけでなく、同業他社でなくなぜ貴社がいいかを同時に伝えることができます。
提出前にはチェックを忘れずに!
志望動機を書き終わったら、提出前に必ず推敲しましょう。
できれば友達などほかの人に見てもらうことをおすすめします。自分では完璧にかけたと思っていても説明不足であったり、誤字脱字を見落としていたりする場合があります。
以下の要点をチェックしてみてください。
・誤字脱字がないか
・文字数に収まっているか(指定文字量の8~9割まで埋められているか)
・です ます、だ である調に統一されているか
・文法ミスはないか
まとめ
・結論→根拠、背景の流れで書く
・根拠や背景は実体験を基にすると、自分らしい文章になる
・読み手に伝えあるように文章は簡潔にわかりやすく
・「人」「事業・業務」「環境・社風」「制度」に着目
・作成したら推敲を忘れずに。ほかの人に見てもらうとなお良し
あなたらしい志望動機を作成して面接に臨みましょう!